現在「本家田毎」は、そばの専門店としてさまざまなそば料理を提供しています。実は、五代目店主が店を継ぐまでは、「そばもあるが、他の麺類や食べ物もいろいろある。」食堂のような大衆的な店でした。時代背景もあり、その頃の田毎も皆さまに大変なご愛顧をいただいておりました。
   五代目店主は、店を継ぐ決心をした際、「そばといえば、やっぱり東京だろう。」と考え、東京のそば店へ修行に行きました。
   修業先では、自分が今まで味わったことがない「そば」の味に出会い、カルチャーショックを受けました。「京都のお客様にも、自分が驚きを感じたあの『そば』を味わってもらいたい。」そこで、修行を終えるとさっそく田毎の改革に取りかかりました。
   まず、材料を吟味し、メニューの数も思い切って絞り、一つひとつの内容に手をかけるようになりました。田毎は、そばの専門店として新たにスタートしたのです。昭和40年代のことでした。その後、店舗の大改装にも着手。店の奥にあった広い庭を小さく造園しなおして店を広げ、ゆったりと奥庭を一望できる客席を増設しました。五代目に続いて、六代目店主も東京の名店へ修行へ行き、手打ちそばの技術をしっかりと身につけました。関東のそば(麺)に関西のだし(つゆ)、お互いのいい部分を融合させた、豊かで新しいそばの味。それこそが、今の「田毎の味」ではないかと自負しています。田毎のそばは、日々進化しています。

そばを打つ店主